サーチ・インスティチュートの代表者であるピーター・ベンソン(故人)は、「今の状況を変えることは可能だ」と言い続けました。何も投資をしないで待っているだけでは、何の変化も望めません。 私たちが投資をするのは株やお金ではなく、子どもの未来に向けて発達資産を積み上げ、増やすことに投資するのです。
子どもに関心を向ける時間を増やし、そばにいて話を聞き、一緒に何かをやり、支援をする機会を増やします。 忙しい時代ですが、大人がやらなければならないことを仕事だけに向けていたのでは、今の子どもを取り巻く状況を変えることはできないのです。
家族や家庭、子どもに時間を割くことができなかったことを後悔しても、時間を取り戻すことはできません。
貯蓄や保険、投資などで成功するためにコツコツと努力することを知っている大人ならば、子育てに同じような資産を積む努力の大切さがわかると思います。
変革を生む力は人々の中にあります。子どもを取り巻く社会的資産を整えるために、コミュニティの中で人々がつながろうとすれば、実現可能です。この信念によって成功したコミュニティを、アメリカの先行事例の中に見い出すことができます。
この「40の発達資産」では、まずはアメリカの研究や成功例を参考にし、グローバル化時代を見据えながらも、次第に日本での事例を積み重ね、日本の文化や社会地域に適した発達資産形成の道すじを模索研究することを目指しています。